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3ヶ月前、僕は何人かの連れと東京の下町・浅草を観光していた。日が暮れはじめてきたので、上野へ移動して、食事にしようという話になった。僕らは、大きな通りに出て、タクシーを呼び止めた。
「上野までお願いします」
「上野?だったら、反対車線のタクシーに乗りなさい。方角が反対なので、Uターンしなくちゃいけないから」
白髪の運転手は、道路の反対側を指さした。
せっかくつかまえたタクシーに乗らないでいるのを見て、連れが駆け寄ってきた。
「どうした?」
「反対の車線のタクシーに乗りなさいって」
「へえ」
連れは、「こんなに客を奪い合っている時代にも、親切な運転手さんはいるなんだな」としきりに感心していた。これを機に、もっとタクシーを利用してみようという気にもなったという。
不幸なプロジェクトというのは、往々にして、客の行きたい場所と真逆の方向へと突っ走るタクシーのようなものだ。
「いつ到着するのですか?」
「もうすぐですよ、できる限りのスピードは出しています。よし、お客さんのためです、もっと加速してみましょう」
そうやって運転手がアクセルを踏むたびに、客はゴールから遠のいている。
Photo by NaoK (under a CC license)
そのタクシーの運転手さんは自分のスキルに自信があるのでしょうね。無理な注文は受けず、自分ができることで確実に成果をあげていきたいなぁ。
Comment by saccini on March 10, 2010 at 9:24 pm